こんにちは。【ADHD夫を支える妻】はっさくです。
今日は発達凸凹育児についてのお話です。
5歳の息子はHSC(人一倍敏感な子)の気質とASD(自閉スペクトラム症)の特性を併せ持っています。
3歳半健診で発達凸凹を指摘され、現在は療育に通っています。
さて、我が家ではここ半年ほどで環境の変化がいくつもありました。

引越し、転園、身内の不幸などなど
それに伴い息子にある異変が起きました。
息子の感覚過敏やこだわりがより強烈になってしまったのです。

半年経ってようやくしんどさのピークを越えた・・・長かった!
環境の変化やストレスに伴い感覚過敏やこだわりなどの特性が強まる、それ自体はよくあることだそうで、息子もこうした類いの「山場」を何度か経験しています。
こういうとき、本人が一番苦しいのだと頭では理解しています。
しかし同時に、親である私にとっても先の見えない苦しい期間が続きます。

あれダメこれダメが多すぎて、母の手足も同時に縛られる・・・
それはまるで「世界がタブーで黒く塗りつぶされていく感覚」なのです。
環境の変化に伴う息子の異変
ことの始まりは半年ほど前。
隣人トラブル(騒音)が原因で急な引越しをすることになりました。
引越しまでの数週間、隣人を刺激しないよう神経をすり減らしながら生活していました。
息子の物音を注意する機会が増え、これまでのように自由に遊ばせてやることができなくなりました。
また、引越しとほぼ同時期に息子の転園も決まりました。
こうした変化を受け、息子にある異変が起きました。
息子の感覚過敏やこだわりがより強烈になってしまったのです。
怖いことや嫌いなことが多くなり、癇癪の回数も増え、生活のあちこちに支障をきたすようになりました。
例えばこんなことです↓
- 爪切りを極端に嫌がる
- 髪を洗うのをひどく怖がる
- イネ科など特定の雑草をひどく嫌う(触感への恐怖)
- トイレで用を足すのを嫌がる(流す音や臭いへの恐怖)⇒お漏らし多発
- 予定変更・ルート変更で癇癪が起こる
- 食べられないものが急増する(辛味や酸味に敏感になった、食感の苦手が急激に増えた)
- 聴覚過敏がより強烈になる(信号機の音などにひどく怯える)etc...
⇒怖いもの、嫌いなもの、許せないことが極端に増える
⇒苦手や恐怖への「思い込み」も強烈に
一番困ったのは息子との外出です。
我が家には車がなく、ここ数年間は息子がバスや電車を怖がっていたため、徒歩や自転車での外出が基本でした。
しかしこの半年間は、徒歩や自転車での外出ですら困難な時期がありました。

あそこの信号機の音が怖くて近寄れない!

あそこの道端の雑草がサワッてなるのがキモチワルイ!
近所のあらゆる道が息子にとって「怖くて通れない道」になりました。
無理矢理通ろうとすると息子がパニック状態に陥ってしまうため、一時期はコンビニやスーパーなど「ちょっとそこまでの外出」にも相当神経を使っていました。
感覚過敏やこだわりは環境の変化で強まる
息子の特性が急に強まったことについて療育の先生に相談したところ、こんなアドバイスをいただきました。
- 引越しや転園などの環境の変化は過敏な子どもにとって大きなストレスになる場合がある⇒感覚過敏やこだわりが強まる原因に
- 嫌なこと・怖いことは無理強いしない
- 「今はそういう時期なんだな」と気長にやり過ごす⇒時期が過ぎればこだわりや感覚過敏が緩和されるケースも
ネットで調べたところ、感覚過敏やこだわりとストレスの関係について言及する記事も出てきました。
感覚過敏・こだわりの背景には「不安・緊張・強い恐怖・ストレス」がかかわっている場合もあります。
思い返してみれば、園に通い始めたときも、トイトレを始めたときも、前回の引越しのときも、、、感覚過敏やこだわりが加速して大変だった覚えがあります。
この半年間の息子の異変に関しても、環境の変化によるストレスは相当大きかったのではないかと考えています。
世界がタブーで黒く塗りつぶされていく感覚
強いストレスがかかると息子の世界は極端に狭まります。
怖いもの、嫌いなもの、許せないことが増え、徐々に生活が脅かされていきます。
それはまるで「世界がタブーで黒く塗りつぶされていく感覚」なのです。
息子がその渦中にいるとき、私も真っ暗な世界で手足を縛られているようで不安な気持ちになります。
特性はもともと持って生まれたものであり、簡単に克服できるものではありません。
しかし特性の表れ方は時期によって強弱があり、しんどい時期と穏やかな時期が行ったり来たりして大人になります。
特性が環境の変化やストレスを受けて強まることはよくあることで、それらはほとんど一過性のものです。

ちなみに最近の息子、この半年間の出来事がウソかと思うくらいにとても安定してきたよ!
今は安定していても、またいつ暗闇が訪れるかわかりません。
でも、再び息子の世界が真っ黒になったとしても、その暗闇は必ず晴れると信じて・・・その日までは焦らず気長に待ちたいと思います。