グレーゾーンなわたしたち

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【発達凸凹・HSC育児】「育てづらさ」の背景にあるもの

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こんにちは。【ADHD夫を支える妻】はっさくです。

3歳の息子は、人一倍敏感な子(HSC/Highly Sensitive Child)の気質を持っています。

最近息子の癇癪がエスカレートしていて、毎日ヘトヘトになっています。しかし一方で、こんなことを考えています。

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はっさく

息子を「育てづらい」と感じる感覚は、彼の気質や発達凸凹のせいだけではない

今日は、発達凸凹児・HSCの「育てづらさ」の背景にあるものを考察します。

 

1.HSCの息子について

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3歳の息子は、強烈な聴覚過敏と、母譲りのうっすらとしたASD特性を併せ持っています。

発達に関しては健診などでは引っかからない程度のものであり、ちょっと「発達凸凹」があるHSC(人一倍敏感な子)ととらえて育児をしています。

息子の特性は以下です。

HSC息子の特性
  • 聴覚過敏(ADHDの父譲り。私より10倍くらい強烈)
  • 人一倍強い不安や恐怖
  • こだわり(母ほど強烈ではないが、細部にわたる)
  • 融通の利かなさ(癇癪の元)

2.息子が「育てづらい」と感じる私

先日幼稚園の個人懇談がありました。そこで息子の家での様子を伝えつつ、そんな息子を「育てづらい」と感じている今の気持ちを吐露しました。

先生はものすごく親身になって聞いてくれて、「話してくれてありがとう。お母さん1人で抱え込まないでくださいね」と温かい言葉をかけてくださいました。

帰り道、心が少しフワッと軽くなったと同時に、少しの違和感を覚えました。

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この違和感は何だ?

懇談以降、全職員に息子のことが共有されているのか、先生方が「今朝の様子はどうだった?」「お母さん疲れてない?」と、何気なく声をかけてくれることが増えました。

その言葉に救われつつも、違和感はやはり消えないのです。

息子はたしかに赤ちゃんのときから感覚器が敏感で、支援センターなどでも1人だけ大泣きしていたし、風が吹いても怖がることから、外出すらままならない時期もありました。息子は明らかに耳が敏感だし、こだわりも癇癪も強めだとは感じています。

そんな息子の特性や性質を理解してほしい反面、こんなことも思うのです。

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はっさく

「息子=癇癪の強い手のかかる子だ」と安直に認識されてしまうのは本意ではないんだよな・・・

なぜなら、息子のこだわりや癇癪が「強い」と感じるのは私の主観であり、母である私の凸凹した部分が、息子の特性を倍以上強く認知してしまっている可能性もあるからです。

※ちなみに私はこんな人。ものすごく凸凹しています

3.「育てづらさ」の背景にあるもの

「育てづらさ」の背景には、子どもの特性や気質に限らず様々なものがあります。 

「育てづらさ」の背景

1.子ども側の要因

  •  子どもの特性・気質

2.親側の要因

  •  親の抱える特性・気質・・・子どもが凸凹ならば、親も凸凹の可能性大!
  •  幼少期の愛着形成の問題etc.

3.親子をとりまく環境要因

  •  夫婦仲
  •  頼れる人の存在
  •  経済状況etc.

子どもの特性が強かったとしても、2や3がそれを和らげてくれることもありますし、その逆もあります。

私たち親子の場合は、息子の特性と私の特性がうまく噛み合っていないことや、それをフォローする環境が十分に整っていないこと(実家が遠くて頼れずワンオペ状態)などが、「育てづらさ」の大きな原因だと感じています。

4.強め合う特性、打ち消し合う特性

以前、夫と私の夫婦関係(夫はADHD、私はASDの傾向が強い凸凹夫婦です)について、「特性同士が互いに強め合い、打ち消し合う現象」があると紹介しました。

「夫と私が生活することで、夫はよりADHDに、私はよりASDになる」

この事実は、見方を変えるとこうなります。

1. 妻は「普通」で、夫だけが「とてつもなくADHDな人」になる

2. 夫は「普通」で、妻だけが「とてつもなくASDな人」になる

つまり、相手の存在によって自分の特性が「打ち消され」「なかったこと」になり、相手の特性だけが「より強烈に感じてしまう」という現象が起きるのです。

【ADHD夫×ASD妻】強め合う特性、打ち消し合う特性 より)

このことは、親子関係にも当てはまります。

息子と私は似たもの同士で、互いに特性を強め合う存在です。

息子の癇癪

  ↓↓

癇癪の声が苦手で母がパニックに

  ↓↓

母のパニックが息子に伝わる

  ↓↓

息子の癇癪は加速

しかし、息子の特性だけにフォーカスすると、私自身の特性が「打ち消され」「なかったこと」になり、息子の特性だけを「より強烈に感じてしまう」ことになります。

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はっさく

私の特性を抜きに息子の話だけをすると、「育てづらさ」の原因が全て息子の特性にあると誤解を受けてしまうかもしれない。でもそれは本質ではないはずだ。

懇談のときに、私が感じていた違和感はここだったのです。

5.「育てづらさ」を正確に伝える

たとえ我が子に発達凸凹があったとしても、親がそれを「育てづらい」と感じるか否かは、子どもの特性だけで決まるものではありません。

息子のように診断名がつかない程度の発達凸凹であればなおさら、親の特性や置かれている環境次第では全く問題にならないケースもあるでしょう。

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子ども側の要因だけを見ても「育てづらさ」の本質は見えない

そんなことを思うようになってから、息子の話をするときには、このような表現をするように気を付けています。

息子はこだわりや癇癪が強くて育てづらい」

     ↓↓↓

「息子のこだわりや癇癪を受けて、私がしんどくなってしまう

「育てづらさ」の原因を息子だけに集約してしまわないよう、私自身のしんどさも正確に伝えていきたいと考えています。

6.まとめ

今日は、発達凸凹児・HSCの「育てづらさ」の背景にあるものを考察しました。

◆まとめ◆

発達凸凹児・HSCの「育てづらさ」の背景

  • 子ども側の要因
  • 親側の要因・・・親も凸凹の可能性大!
  • 親子を取り巻く環境要因

⇒子ども側の要因だけでは「育てづらさ」の全貌が掴めない

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はっさく

育児がつらい!我が子がどうも育てづらい!

その感情を俯瞰して見ることで、自分自身の「生きづらさ」や発達凸凹についても知るきっかけになります。

(^^)/

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