こんにちは。はっさくです。
ASD特性を持つ私は、融通が利きにくく臨機応変に動くことが人より苦手です。そして、夫からはよくこんな言葉をかけられます。
どうしていつもそんな小さなことで動揺するの?
う~ん、どうしてといわれても・・・それが私の特性だからなんだけどなぁ。
私も含め、ASD特性のある人が小さな変化で大きく動揺してしまう理由。そこにはASD特性のひとつである「同一性の保持」が大きく関係しています。
- ASD特性を持つ私について
- 「そんな小さなことで・・・」とよくいわれる
- ASD妻はなぜ小さな変化で大きく動揺するのか
- 想定とかけ離れるほど動揺も増す
- 「小さなことで大きく動揺する」ASD特性のある人への接し方
- まとめ
ASD特性を持つ私について
私にはASD(自閉スペクトラム症)の特性があります。大人になるにつれ見えにくくなってきたものの、こだわりが強く人一倍敏感な気質のせいで、集団に馴染めずにいた過去があります。
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ちなみに父は、私よりも強烈なASD特性を持っており、そのことで家族との衝突が耐えませんでした。
※ASD特性を持つ父について↓
私のASD特性は、父に比べれば薄らとしたものですが、それでも父と私はよく似ていています。
「そんな小さなことで・・・」とよくいわれる
さて、そんな私は夫からよくこんな言葉をかけられます。
どうしてそんな小さなことで動揺するの?
例えば、出来事の順番が前後したとき、予定がキャンセルになったとき、あるべきものがそこにないとき、小さなタスクがひとつ増えたとき、予定時間に間に合わなかったとき・・・。
先日も、朝食を誰がつくるかについて小さな齟齬があって(私は夫がつくると思っていたのだけど、夫はその逆だった)そのことで大きく動揺してしまいました。そしてこのときも、夫からこんなことをいわれてしまいました。
そんな小さなことでパニックになるなんて理解ができない
確かに周囲から見れば小さなことなのかもしれないけど、「そんな小さなこと」で動揺してしまうのが私なのです。
ASD妻はなぜ小さな変化で大きく動揺するのか
ASD特性を持つ私は、なぜ小さな変化で大きく動揺するのか。それはASD特性のひとつである「同一性の保持」というものが深く関係しています。
同一性の保持とは、特定の物、場所、順序などに強い興味やこだわりを持つことをいいます。
ASDのある人の困り感を大きく3つに分けると、①対人関係の難しさ、②こだわりの強さ、③感覚過敏(感覚鈍麻)となります。同一性の保持は、②のこだわりの強さの背景にあるものです。
<参考>ASD(自閉症スペクトラム障害)とは?特徴や症状、原因、診断、治療を解説します | LITALICO仕事ナビ
私の場合、日常生活で最も大きな困り感を感じているのが、同一性の保持からくる融通の利かなさです。
私は幼い頃からこだわりが強く、ものすごく育てにくい子どもだったそうです。
積み木を同じようにひたすら並べるのが好きだったり、お気に入りの服ばかりに強くこだわったり、散歩の時も全く同じ道でないとパニックに陥ったり・・・私の日常には、小さなルーチンがたくさんあり、それが崩れる度にものすごい癇癪を起こしたといいます。
「なぜそんな小さなことで??」
母も、現在の夫と同じく、幼い私の癇癪を受けながら毎日のようにそう思ったといいます。
私のこうしたこだわりの背景には、同一性が崩れること(=変化)による強い不安や恐怖が存在します。
また、処理速度の遅さやワーキングメモリの小ささなども、同一性の保持からくるこだわりを、より強化するものだと感じています。
想定とかけ離れるほど動揺も増す
もうひとつ重要な特徴は、私を含めASD特性のある人の動揺やパニックには、客観的に見た事の大小はあまり関係がないということです。
いいかえれば、ASD特性のある人は、自分の想定(=つまり同一性)と大きくかけ離れて起こった出来事に対しては、たとえそれが普通の人の「取るに足らない小さなこと」であったとしても、まるで天地がひっくり返ったかのように大きく動揺してしまうことがあるのです。
「そんな小さなこと」だなんていわないで!私にとっては一大事なんだ
些細なことにもかかわらず、それを受けたときの動揺が場違いなほどに大きいために、夫を含め周囲が驚いてしまうのも無理がないと思います。
「小さなことで大きく動揺する」ASD特性のある人への接し方
小さなことで大きく動揺してしまう・・・そんなASD特性のある人への接し方のポイントを2つお伝えします。
①見通しを立てること
例えば外出するときは、外出する前に大まかな予定を決めておくなどして、ある程度行動の見通しが立っていることが大切です。万が一スケジュール通りに行かないときはどうするか、というところまでわかっていると安心します。
我が家では、休日の朝に互いの「つもり」をすり合わせながら、1日の予定を「見える化」する作業をよく行います。
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面倒だけど、これがあるのとないのとは、不安が全然違うよ!
②否定しないこと
ASD特性のある人は、変化の大小は関係なく、変化そのものが大きなストレスとなります。こだわりの強さゆえに、自分の想定(=同一性)と大きくかけ離れて起こった出来事を許容するまでに、普通の人以上に時間がかかってしまいます。
そういった意味でも、「そんな小さなことで(動揺するなんておかしいでしょ)?」などという言葉はASD傾向の人には禁句です。
あなたと感じ方が違うだけ。その言葉をいわれるとすごく傷ついてしまうよ!
動揺やパニックが起きてしまったときは、否定せずに見守ってくださると助かります。
まとめ
今日は、ASD特性のある人が小さな変化で大きく動揺してしまう理由について、同一性の保持の観点から説明しました。以下にまとめます。
今回は、夫に私のことを理解してもらうために、私自身の困り感を思い切って表現してみました。
これらのことは、周囲からすれば理解がしがたいことかもしれません。でも「そういう人もいる」と知っていただけるだけで、助かる人がたくさんいます。
(^^)/
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