グレーゾーンなわたしたち

【ADHD夫を支える妻】はっさくのブログ。発達障害、HSP、メンタルトレーニング、教育に関するあれこれを発信中!

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発達障害・HSCのよさは自然の中で開花する~「森のようちえん」に通った私の体験談

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こんにちは。はっさくです。いつも息子のお昼寝の合間にちょこちょことブログを書いています。なかなか進まないのでもどかしいです・・・(^0^;)

 

最近ADHDの夫の話ばかりなので、たまには私自身の話をします。

 

幼少期の私はズバリ、ASD特性ありの敏感っ子(HSC)でした。こだわりが強すぎて集団に馴染めず、母はずいぶん苦労したようです。

 

そんな私が唯一馴染めたところ、それが自然の中で伸び伸び子どもを育む「森のようちえん」でした。

 

今回は、ASD特性ありの敏感っ子だった私が「森のようちえん」に通うことになったきっかけや、「森のようちえん」に通ってよかったこと(体験談)をなどをお話します。

 

発達障害のお子さんや、敏感っ子の子育てに悩む親御さんに、ぜひ読んでいただきたいです。

 

 

「森のようちえん」って何?

 

「森のようちえん」とは、自然の中で行われる保育や幼児教育のことです。起源は北欧諸国で始まった森の幼稚園や野外保育で、幼稚園に限らず、保育園や自主保育、子育てサークルなどさまざまなかたちがあります。

 

 私が子どもの頃は、こうした活動はほとんど知られていませんでした。しかし近年、身近な自然の減少にともない、幼少期の自然体験活動の大切さが見直されるようになり、「森のようちえん」の活動が全国的に広がっています。

 

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私が「森のようちえん」に入園したのは年少のとき。 小学校入学までの3年間、私は豊かな自然の中で伸び伸びと遊んで過ごしました。私にとってこの3年間は、その後の人生の基礎をつくった大切な時間となりました。

 

「森のようちえん」との出会い 

 

「森のようちえん」に出会う前、私は保育所に通っていました。当時は両親が夜勤のある仕事をしており、朝から晩まで保育所で過ごしていました。保育所では集団に全く馴染めず、問題行動ばかり起こしていました。(そのときのエピソードはまた後日ブログで!)

 

父の転勤をきっかけに保育所を退園した私。母は仕事を辞めて、私の子育てに専念するようになりました。生活に変化が大きかったこの時期に、私のこだわりの強さと過敏さはピークを迎えました。少しでも思い通りにならないことがあると、火がついたようにひどいかんしゃくを起こし、泣き疲れて眠るまでそれは続きます。そんな私に付きっきりだった母は家事もできず、私と一緒によく泣いていたそうです。

 

四六時中私と過ごすようになって、母は初めて「この子は支援が必要な子かもしれない」と気づいたようです。

 

それから母は、必死になって私の居場所を探してくれました。同時に発達障害について独学で勉強してくれました。それは子育てで行き詰まりを感じていた母にとっても、必要なプロセスだったのかもしれません。(後に母は独学で保育士免許を取り「森のようちえん」の保育士さんになります。)

 

いろんな園や幼児教室などをみたものの、どこもうまく馴染めず…。途方にくれていたときに、たまたま近所の緑地公園で野外保育をしている団体があることを知りました。

 

見学に行くと、私と同じくらいの子どもたちが、芝生の上を裸足で伸び伸び駆け回っているではありませんか!その開放的な雰囲気に惹かれ、すぐに入園を決めました。これが私と「森のようちえん」との出会いでした。

 

ASD特性ありの敏感っ子(HSC)だった私が「森のようちえん」に通ってよかったこと

 

 こうして私は、晴れの日も、曇りの日も、雨の日も、雪の日も、自然の中で元気よく遊ぶ「森のようちえんっ子」になりました。「森のようちえん」と出会ってから、私の心身には驚くような変化がありました。

 

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とある秋の日。子どもは「自然」とすぐに仲良しになります(私は右から2番目)。


①自然の中で心と体が解放された

 

私のような特性ありの敏感っ子にとって、保育所のように閉塞感のある場所にぎゅうぎゅう詰めにされることはかなりのストレス。自然の中ではそういったストレスは一切ありません。自然の中で心と体が解放されてリラックスできたことで攻撃性が和らぎました。 

 

②五感をフルに使った遊びで感覚が研ぎ澄まされた

 

木登り、昆虫採集、ザリガニ釣り、どろんこ遊び、芝生でゴロゴロ、落ち葉のお布団でお昼寝・・・「森のようちえん」での遊びは五感が研ぎ澄まされるものばかりです。


子どもはみんな「自然」と仲良しになれます。敏感だった私も、怯えながらも少しずつ自然に親しむようになり、自然が大好きになりました。自然の中で五感をフルに活用させ、敏感っ子ならではのよさを大胆に発揮することができたのです。

 

③持ち前のこだわりを思う存分発揮できた

 

「森のようちえん」では子どもの「やりたい!」気持ちを尊重します。

 

昆虫が大好きだった私は、捕まえた昆虫を飼育しながら図鑑で調べて知識を深め、小さな昆虫博士になりました。また植物の名前もよく覚え、食べられる植物についてとても詳しくなりました。保育所では怒られてばかりだった私ですが、「森のようちえん」に入って褒められることが増えました。

 

発達障害の子や敏感っ子の強みは、好きなことにはとことん集中できること。「森のようちえん」は、こうした子どもが個性を存分に発揮できる場所です。

 

④体を動かすことが好きになった

 

私のようにASD傾向のある子は、言葉などの知的発達とは裏腹に、運動が苦手だったり手先の不器用さが目立ったりします。また、その敏感さから体を動かすことへの恐怖心がある子もいます。

 

私は運動がとても苦手でした。体の使い方がとても下手で、思い描く動きに体がついていかないという感じ。でも、自然の中で元気いっぱい駆け回る中で体を動かすことが大好きになりました。高いところは苦手だったのに、木登りもへっちゃらになりました!

 

⑤自己肯定感が高まった

 

自然は全てを包み込んでくれる存在です。発達障害の子も敏感っ子も関係なく、「あなたはあなたでいい」と優しく受け入れてくれる存在、それが自然です。「森のようちえん」で過ごす中で、私は自然に優しく包み込まれ、受け入れられる経験をしました。

 

心穏やかになった私は、小学校入学までに衝動性がおさまり、普通学級へ進級することができました(相変わらず生きづらさはありましたが・・・)。また、ありのままの自分でいられたことで自己肯定感が高まり、チャレンジ精神旺盛になりました。

 

発達障害や敏感さに悩むお子さんへ~自然保育のススメ

 

発達障害や敏感っ子の親御さんへ。

 

集団に馴染めないお子さんに、「なんでうちの子だけ?」と悩むことも多いと思います。でも、「うちの子はできない」「ダメな子なんだ」というレッテルをどうか貼らないで。

 

子どもは成長する生き物。豊かな環境と大人の温かい関わりの中で、発達障害のある子も敏感っ子も伸び伸び育つことができます。ゆっくりかもしれないけど、その子のペースで必ず成長します。「集団のルールを早く覚えさせなきゃ」「いい子にさせなきゃ」と躍起にならなくても大丈夫。その子を信じて見守ってあげてほしいです。

 

子育てで悩んだら、「森のようちえん」という選択肢をぜひ視野に入れてみてくだい。

お子さんのよさは、もしかしたら自然の中で開花するかもしれません^^ 

 

おしまい!

 

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(追記)

★私の息子も敏感っ子で、今年から「森のようちえん」 に入園しました。息子の成長が楽しみです。

★「森のようちえん」についてもっと知りたい方はこちら↓↓

morinoyouchien.org