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土ドラ『僕の大好きな妻!』は大人の発達障害をどう描くのか

こんにちは。【ADHD夫を支える妻】はっさくです。

私の夫は発達障害グレーゾーン

ADHD(注意欠陥多動性障害)の傾向が強く、日常生活における不注意や衝動性に悩む、いわゆる大人の発達障害の当事者です。

さて、先日Twitterのフォロワーさん(同じ【ADHD夫を支える妻仲間】の方です)に教えていただいたのですが、6月から大人の発達障害を描くドラマがスタートしました。

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東海テレビフジテレビ系全国ネット

土曜ドラマ『僕の大好きな妻!』

2022年6月4日(土)よる11:40~

その方によれば「(発達あるあるすぎて)観ているのがしんどかった」とのことで・・・

はっさく

何それ逆にめっちゃ気になる!!

当事者の心を揺さぶるドラマとはどんなものか気になりすぎて、私もさっそく観てみることに。

今日は、【土ドラ『僕の大好きな妻!』は大人の発達障害をどう描くのか】というテーマでこれまで観てきた感想をざっくりまとめます。

 

土ドラ『僕の大好きな妻!』とは?

-ある日突然、大切な人が発達障害と診断されたら、あなたはどうしますか-

このドラマは、とある新婚夫婦の“幸せのかたち”を描いたラブストーリーです。

漫画家アシスタントとして働く悟(さとる)と、アパレル店員の知花(ちか)は新婚ホヤホヤの夫婦です。

とても仲のよい2人ですが、一緒に暮らすうちに、悟は知花のおっちょこちょいなところや会話が噛み合わないところなどに違和感を持つようになります。

そんな矢先、知花が会社をクビになってしまいます。

「私、発達障害かもしれない」

病院で発達障害と診断された知花。

突然の出来事に驚き戸惑いつつも、夫婦で支え合って自分たちらしく生きる道を模索していく・・・そんなストーリーです。

私たちらしく生きるとは?

土ドラ『僕の大好きな妻!』は大人の発達障害をどう描くのか

冒頭にも述べましたが、私の夫は知花と同じ大人の発達障害の当事者です。

大人の発達障害とは、大人になってから発達障害の特性に気づいた人のことです。)

結婚当初、夫の周りで大きなお金のトラブルが続き・・・

はっさく

えっ!どうしてこんなことが立て続けに起こるの!?

そこで初めて夫婦で心療内科に出向き、夫の特性(ADHD)を知りました。

ドラマの2人のやりとりは、私たち夫婦のそれとリンクする部分がたくさんあり・・・心がザワザワしつつも毎週観てしまいます。

さて、このドラマには当事者側からみて非常に好感が持てるところが2点あります。

このドラマのいいところ!
  1. 大人の発達障害という重いテーマをコミカルに前向きに描いている

  2. 障害にフォーカスしすぎず、あくまで夫婦のかたちとして描いている

1.大人の発達障害という重いテーマをコミカルに、前向きに描いている

このドラマは、大人の発達障害という重いテーマを扱いながらも、全体的に非常にコミカルなタッチで描かれています。

そのため発達障害当事者はもちろん、一般の人でも楽しく観ることができます。

広く浅くという感じではありますが、発達障害の基本的なことはドラマの中でほぼ全て網羅されています。

そのため発達障害について全く知らない人も、これを観るだけで発達障害についての一通りの知識を得ることができます。

例えば発達障害の多くが「重複している」ことや、「100人いたら100通りの発達障害がある」ということにもしっかり触れています。

また、発達障害は「障害」という名前は付くけど、病気というよりは脳の個性であり、「普通の人」との境界がハッキリしていない(私たちと地続きの存在である)という視点まで描かれています。

さらに、第3話では大人の発達障害特有の「親子関係のぎくしゃく話(愛着問題)」が出てきました。

知花の自己肯定感が異様に低いのは母親との関係に原因があったということ(いわゆる毒親問題)、またそのことに気づいた彼女が母親と対峙するシーンなどは、シリアスでとてもハラハラしました。

「普通になれなきゃ、今度はエジソンにならなきゃ私を認めてくれないの?私は今の私のままじゃだめなの?」

こんな胸えぐられるセリフも・・・(;´Д`)

親子関係(愛着)の問題は、当事者としてはとてもじゃないけど軽くは捉えられない内容です。

※愛着の問題は発達障害当事者の心に暗い影を落とすことで知られています↓

それでもドラマの中では深く重くなりすぎず、かといって現実離れしすぎない程度のコミカルさと前向きさがあり、最後まで観ることができました・・・!

2.障害にフォーカスしすぎず、あくまで“夫婦のかたち”として描いている

このドラマのもうひとつのいいところは、発達障害にフォーカスしすぎず、発達障害を受け入れていく過程における“夫婦のかたち"を描いているところです。

ある日パートナーが発達障害と診断されたら・・・?

知花が発達障害と診断されたその日から、夫婦のたどった軌跡をまとめるとこのようになります。

知花&悟夫婦のたどった軌跡

①知花が発達障害の診断を受ける

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②夫婦間で発達障害にまつわる様々な葛藤が出てくる

  • 全てが「発達障害のせい」に思えてくる
  • 発達障害を知ることで、相手を型に当てはめて捉えたくなる
  • 特性が邪魔をして、余計に相手のことがわからなくなる

  ↓↓↓

③発達障害とは関係なく「相手を知ること」や「コミュニケーション」の大切さに気づく

これ、ホントあるあるすぎというか・・・私たち夫婦も全く同じでした(;´Д`)

例えばドラマでは、人の気持ちを察するのが苦手な知花が、

「悟のことがわからないのは私の障害のせい?それとも・・・」

と深く葛藤するシーンがあります。

夫婦のすれ違いを「発達障害のせい」と決めつけることなく、2人なりに歩み寄り、幸せのかたちを探っていく感じに共感が持てます。

はっさく

パートナーが発達障害と診断されても愛の形は変わらず・・・今まで以上に夫婦の絆が深まっていく感じがイイ!

若干気になる点も・・

こんな感じでイチオシポイントがたくさんあるドラマですが・・・ひとつ、ものすごーく気になることがあります。

それは、妻の知花が可愛すぎることです!(ももクロの百田奈菜子さんがやっています)

知花さん、エクボもお洋服も可愛いしキャラ的にも愛され系で・・・もう何をしても可愛すぎて許せちゃう♡というか。

しかし現実には、ASD傾向が強いパートナーをもつ方で相手からのモラハラやDVに悩むカサンドラさんもいますし・・・

うちの場合は、夫のことはものすごく可愛いとは思っているけど(えw)、結婚生活は血の気が引くような金銭トラブルと常に隣り合わせでしたし・・・

はっさく

こんな可愛い当事者ばかりではないぞー!!!

と世界の中心で泣きながら叫びたい【ADHD夫を支える妻】です。

まあでも、ドラマの中では可愛い&綺麗事だけではないリアルをしっかり描いてくれているし・・・観る価値ありです!!

まとめ

今日は、【土ドラ『僕の大好きな妻!』は大人の発達障害をどう描くのか】というテーマでお話ししました。

◆まとめ◆

◆土ドラ『僕の大好きな妻!』のいいところ

  • 大人の発達障害という重いテーマをコミカルに、前向きに描いている
  • 障害にフォーカスしすぎず、あくまで“夫婦のかたち”として描いている

◆若干気になるところ

  • 主人公が愛されキャラ&可愛すぎる!?

今回のドラマに限らず、近年発達障害を扱った作品が増えてきています。

それだけ世間に発達障害が認知されるようになるということなので、とても喜ばしく思います。

 

※ドラマ『僕の大好きな妻!』の原作はこちら↓

※発達障害の夫と私の物語:「夫のADHDを受け入れるまでの長い道のり」↓

 

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