こんにちは。【ADHD夫を支える妻】はっさくです。
私たちは発達障害グレーゾーンの凸凹夫婦。夫はADHD、妻はASDの傾向がそれぞれ強く出ています。
共に「発達凸凹」を抱えている私たちですが、夫と過ごすうちにこんなことに気づきました。
私たちが一緒にいることで、それぞれの持つ特性は互いに強め合い、打ち消し合うようだ
今日は、ADHD夫とASD妻の間で起こる【特性同士が互いに強め合い、打ち消し合う現象】について考察します。
私たちの間でこの矛盾が成り立ってしまうのは、ある意味「盲点」あり、互いの特性を理解する上で注意すべきだと感じました。
1.特性を強め合う「負のスパイラル」
ADHD夫とASD妻が一緒に生活すると、互いの特性を刺激し合い、強め合うことがあります。
例えば夫の不注意は妻の不安をあおり、妻の不安が怒りとなって夫に向けられることで、夫の不注意は加速します。これによって夫はより「ADHD」に、妻はより「ASD」になるという現象が起きます。
※詳しくはこちら↓
ASD妻がADHD夫を受け入れるには①~凸凹夫婦の「負のスパイラル」から脱却せよ!
以前はこのように、私たちが一緒にいることで互いの特性は「強め合う」とばかり思っていました。しかし必ずしもそうではないようで・・・最近気づいたのはこんなことです。
互いの特性は強め合うだけでなく、強烈に打ち消し合っている?!
2.特性は強烈に打ち消し合うことも?!
「夫と私が生活することで、夫はよりADHDに、私はよりASDになる」
この事実は、見方を変えるとこうなります。
-
妻は「普通」で、夫だけが「とてつもなくADHDな人」になる
-
夫は「普通」で、妻だけが「とてつもなくASDな人」になる
つまり、相手の存在によって自分の特性が「打ち消され」「なかったこと」になり、相手の特性だけが「より強烈に感じてしまう」という現象が起きるのです。
(逆も然り。相手の特性が「打ち消され」「なかったこと」になり、自分の特性のみを「強烈に感じてしまう」こともあります。)
もう少し具体的に説明します。
例えば平日の朝の一コマ。妻は夫に対してこんなことを思っています。
- いつも時間通りに起きられない夫は、ひどくルーズだ。
- 洗面所の床が水浸しでも気にならない夫は、ひどく雑だ。
- 前日にやるべきことを放置して寝落ちる夫は、ひどく無計画だ。
- 忘れ物が多すぎる夫は、ひどく不注意だ。
そしてこう結論づけます。
夫はものすごくADHDな人だ!
この出来事を夫目線で見るとこうなります。
- 時間に縛られる妻は、ひどく融通が利かない。
- 洗面所の床の濡れが強烈に気になる妻は、ひどくこだわりが強い。
- やるべきことに思考が占領される妻は、ひどく強迫的だ。
- 忘れ物ごときでキツく責め立てる妻は、ひどく無神経だ。
そして夫はこう結論づけます。
妻はものすごくASDな人だ!
自分の感覚を「普通」と捉えることで、相手だけががとてつもなく偏った人に見える・・・私たちの間では、こういうことが日常的に起こっています。
自分も相手も偏っているのに、相手の特性によって「自分の偏り」だけが見えなくなるのは問題だな
3.どうすれば自分と相手を正しく理解できるのか
自分だけが「普通」で、相手だけが「とてつもなく偏っている」
そんな都合のいい状況は、どんな人間関係でもあり得ないと考えています。
自分も相手も偏っている
凸凹な私たちだからこそ、まずは上の前提に立つことが特に大切です。その上で、自分も相手も正しく理解するためのポイントは以下です。
これは「自他を客観視する力」といいかえることもできます。
このことに関して、最近私が意識するようになったのは、夫に対して何かを感じたときに、すかさずその気持ちをこういいかえることです。
私は夫に対して○○と思っているんだ
ポイントは、心の中で気持ちの主語=「私」を明確にすること。「私」が思っていることなので、その気持ちは私の主観なのだと自覚します。すると相手の状況に思いを馳せる余裕が少しだけ生まれます。
夫はどう思っているのかな?夫からすればもしかしたら××なのかもな・・・
夫も私も、互いに主語が大きくなりすぎないよう、自分の感覚と相手の感覚を意図的に客観視することに努めています。
4.まとめ
今日は、ADHD夫とASD妻の間で起こる【特性同士が互いに強め合い、打ち消し合う現象】について考察しました。
この「苦しさ」はどこからくるのか、
夫の特性のせいだけにしてしまっていないか、
はたまた自分の特性を過剰にとらえてしまっていないか・・・
相手の特性にかまけて、自分自身の「発達凸凹」や「生きづらさ」への理解を怠らないようにしたいです。
(^^)/