グレーゾーンなわたしたち

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大人の発達障害(ADHD)を抱える夫の最大の苦しみは・・・

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こんにちは。【ADHD夫を支える妻】はっさくです。

夫が自分のADHD特性を知ったのは、結婚して数年後、ごく最近の話です。

度重なる金銭トラブルに悩む日々は妻との関係をぎくしゃくさせ、夫は私と共に心療内科を受診しました。私も夫も、そこで初めて彼のADHDを知りました。

夫のADHDが発覚した経緯は、私との関係からくるものも大きく・・・私が夫を「ADHD」にしたのではないか?と悩んだ日々もありました。

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でも夫は、最近よくこんなことをいっています。

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今思えば、俺は昔からADHDだったんだ

今日は「大人の発達障害」を抱える夫が、長年苦しんできたことについて書きます。彼の最大の苦しみは、一体何だったのでしょうか。

 

大人の発達障害を受け入れることの難しさ

以前、「大人の発達障害の受容の難しさ」について考察しました。

自分の障害を受け入れることは、当事者にとって困難を伴う作業です。

さらに、大人になってから発達障害に気づいたケース(いわゆる「大人の発達障害」)の方が、幼少期に診断や療育を受けて大人になったケースと比べて、障害性の受容はより困難になります。

大人の発達障害の受容を難しくしている原因は、以下の4つが考えられます。

 

①失敗体験に伴う自己肯定感の低さ

②愛着の問題を抱えている可能性

③成人する過程で独自の自我が形成されている

④思考の偏りや行動パターンを変えることの難しさ

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大人の発達障害を抱える夫の最大の苦しみは・・・

さて、ここからは夫の話をします。

大人の発達障害(ADHD)を抱える夫。彼の最大の苦しみは、生まれてから今にいたるまでの親子関係に集約されます。

夫はいいます。ADHDの発覚と同時に強く自覚するようになったのは、他でもない、自分自身の抱える「愛着の問題」の大きさだった、と。

彼と彼の母親との関係を、彼の言葉を借りて一言で表せばこうなります。

『できない』が理解されない親子関係。

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自分はADHDと共に、大きな愛着の問題を抱えて大人になった。ADHDよりむしろ、愛着の問題の方が深刻だ

夫はそうこぼします。

大人のADHDを抱える夫の最大の苦しみ。それは特性そのものではなく、愛着形成の問題からくる自尊心の低さだったのです。

 

「できない」ことへの支援がなかった子ども時代

愛着の問題を自覚するようになった夫は、子どもの頃のエピソードを思い出しては話してくれます。その中で印象的だった話をひとつ紹介します。夫と義母の親子関係について象徴的な話です。

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夫の母(以下、義母)は基本いつも放任。しかし対外的に問題が起きたときだけは、ものすごく叱られていたそうです。

例えば彼が宿題を全く提出せず、先生から家に電話がかかってきたときなど…夫の今に繋がる「だらしのない」部分(つまりADHD特性に関連している部分)を周囲から指摘されたとき、彼女は強く夫を叱ったといいます。

義母はよく、夫にこんな言葉をかけたそうです。

「ダメなものはダメ」

「しっかりしなさい」

「ちゃんとしなさい」

ダメなことはわかる。でも、どうすれば「しっかり」できるのか、どうすれば皆のように「ちゃんと」できるのか・・・そのことについては誰も教えてくれなかったし、誰も感心を持ってくれなかったと夫はいいます。

あなたがしっかりしていないから、

あなたがちゃんとしていないから、

だから問題が起きる。

全ての責任はあなたにある。

夫はひたすらこのことを植え込まれて、大人になりました。

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夫はたまたま「器用」だったため、努力せずして人並み以上にできたことも多く、そのおかげで今までやってこられたといいます。しかしその「器用さ」こそが、逆に彼の困り感を見えにくくさせていたのかもしれません。

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自分は幼少期から「できないこと」への支援を一切されてこなかった。「できない」が「できる」になるという成功体験がないから、「できないこと」には自然と蓋をするようになった

夫は今でも、努力の仕方がわからないといいます。そして時折こんなことをこぼします。

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できない自分が許せない。ADHDの自分が嫌いだ

ADHDを認められず大人になった夫。愛着形成の問題が、発達障害の受容にここまで大きな影響を与えるものなのだと、夫と出会って初めて知りました。

 

まとめ

今日は、ADHDを認められず大人になった夫の「最大の苦しみ」についてお話ししました。以下にまとめます。

 

●「大人の発達障害」を受け入れることの難しさ

「大人の発達障害」は、失敗体験を積み重ねたことによる自尊心の低さや、愛着形成の問題を抱えているケースが多いため、障害受容がより困難になる。

 

●大人の発達障害(ADHD)の夫の最大の苦しみ

愛着形成の問題からくる自尊心の低さ。

特性への無理解と、「できない」ことへの支援がなかった子ども時代を経て、「できない」ことへの向き合い方がわからなくなった。

⇒愛着形成の問題が障害受容に与える影響は多大

 

夫の話が全ての人に共通するわけではないとは思います。しかし夫の話をすることで、特性を受け入れられず育った「大人の発達障害」当事者の苦しみを、少しでも知っていただければと思い、記事にしました。

 

~~~追記~~~

先日夫は、義母との大ゲンカの末、初めて「頑張ってもできない自分」について正面から打ち明けました。

こういう話が子どもの頃にできていたら・・・なんて思うこともあるけど、今からでも遅くはないですね。少しずつ義母が夫に歩み寄ってくれているのが嬉しいです。

 (^^)/

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