こんにちは。【ADHD夫を支える妻】はっさくです。
前回、怒りの渦中のコミュニケーションのコツを紹介しました。
gray-zone-family.hatenablog.com
今日は、怒りそのものについて少し掘り下げてみます。怒りの正体は何なのでしょうか。また、どうすれば怒りと仲良くなれるのでしょうか。
怒りは二次感情である
心理学では怒りを二次感情と呼んでいます。怒りの根っこには、不安、恐怖、悲しみ、焦り、羞恥、困惑などといった一次感情が必ず存在します。それらの感情が処理できず溢れ出たときに、怒りとなって表出します。怒ることで心を守っているのです。
そういった意味でも、「怒り」=「心のSOS」ととらえるべきです。
怒りを放置するとどうなる?
怒りのエネルギーはとてつもなく強いもの。そんな怒りを放置すると、どうなってしまうでしょうか。
溜まりに溜まった怒りは、様々な場面で悪影響を及ぼします。怒りの感情が自己に向かうと、自分自身を必要以上に責め、自尊感情が低下します。これが積み重なることにより、心の健康が脅かされることがあります。
また、怒りの感情が他者に向かうと、人を傷つけたり、人間関係を壊したりします。怒りは認知の歪みを引き起こす原因にもなり、エスカレートすれば反社会的な行動にまで繋がる恐れもあります。
怒りの根っこにある感情を見つめ、癒す
怒りを鎮めるためには、怒りの根っこにある一次感情を見つめ、癒すことが大切です。怒りそのものを癒そうとするよりも、怒りの根っこにある一次感情と向き合う方が、エネルギーが小さく癒しやすくなります。
とはいっても、一次感情というものは、自分でも気づくことがなかなか難しいです。なぜなら、脳の反応はとても素早く、元の感情に気がつかないうちに怒りに変わってしまうからです。怒りの根っこにある一次感情に気づくには、普段から自分の感情に敏感になる必要があります。
一次感情を探るワーク
ここで、怒りの根っこにある一次感情を探るワークを紹介します。日常の小さな怒りから試してみるといいそうです!
【一次感情を探るワーク*1】
(1)怒りを感じた出来事について、①②を考える。
①相手にどうしてほしかったのか
②自分はどうしたかったのか
例)夫が待ち合わせに遅刻して腹が立った。
①事前に連絡してほしかった。
②夫をニコニコ笑顔で迎えたかった。
実際の行動が目に浮かぶような、具体的な言葉で表現するのがコツ!
(2)(1)を「〜してもらえなかった/〜できなかったことが○○と感じた」という文章にして、○○の部分に怒り以外にどんな感情が入るか考える。
例)①事前に連絡をもらえなかったことが、不安だと感じた。
②夫をニコニコ笑顔で迎えられなかったことが、悲しいと感じた。
上の例で、怒りの元になっている一次感情は、「不安」や「悲しみ」です。「不安」や「悲しみ」の方が、怒りそのものよりも、ずいぶん受け入れやすくなりますね。
ちなみに、ここでは「悲しい」ではなく、あえて「悲しいと感じた」と表現しています。そうすることで、自分と感情との間に距離が出て、客観的に感情を受け入れやすくなるそうです。
まとめ
今日は、怒りの正体と、怒りの根っこにある一次感情を探る方法を紹介しました。
日常の小さなことで、怒りの根っこにある感情を冷静に見つめる習慣をつくる。このことは、ネガティブのな感情を肯定する練習になります。
またコミュニケーションでは、怒りそのものではなく、怒りの根っこにある一次感情を相手に伝えると、相手も受け取りやすくなります。皆さんも試してみてください。
(^-^)/
※アンガーマネジメントについて、「イライラ日記」も有効です↓
gray-zone-family.hatenablog.com
<参考>
怒りは二次感情 怒りの下にある感情を癒す│大阪神戸の心理セラピー・カウンセリング Prado
*1:大阪神戸の心理セラピー・カウンセリングPrado「怒りの元となった感情を探すワーク」より作成 https://prado-therapy.com/%E6%80%92%E3%82%8A%E3%81%AF%E4%BA%8C%E6%AC%A1%E6%84%9F%E6%83%85/