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発達障害の受容③~当事者同士で「特性の受け入れ方」が違うのはなぜ?

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こんにちは!【ADHD夫を支える妻】はっさくです(^-^)

シリーズ【発達障害の受容】③

今日のテーマは「当事者同士で『特性の受け入れ方』が違うのはなぜか」です。

自己の特性に対してネガティブなのか、ポジティブなのか、またその捉え方の違いはどこからくるのか、何が原因なのか・・・そんなことを、私たち凸凹夫婦の例をもとに考えます。

夫と私は特性の受け入れ方が全く違う

私たちは発達障害グレーゾーンの凸凹夫婦です。夫はADHD私はASDの傾向がそれぞれ強いです。

少し前ですが、夫と話していてこんなことに気づいたのです。

お互い特性由来の「生きづらさ」を抱えて大人になった私たち。それなのに、私たちは全然違います。

ASD傾向の私は、特性に悩みつつも「そんな自分も自分自身として大切にしよう」と、わりとポジティブに特性と向き合うことができています。

反対にADHD傾向の夫は、特性に悩み、苦しみ「そんな自分など好きになれるわけがない」と、とことんネガティブです。

このように、夫と私は自己の特性の受け入れ方が全然違うのです。

 

特性の受け入れ方の違いを生む原因は?

特性の受け入れ方の違いを生む原因は、以下のようなものが考えられます。 

 原因1 「特性の種類の違い」

自己の特性を前向きに捉えられるか否かは、特性の種類によって大きく左右されます。

例えば不注意優勢型ADHD(ADD)の傾向が強い夫は、ADHDの衝動性や多動性よりも、うっかりミスや物忘れを繰り返すことが「生きづらさ」に繋がっています。

ADHD当事者の中でも「行動力」「発想の豊かさ」などを強みにしている人がいる一方で、夫の場合は「不注意」ばかりが際立ってしまい、特性を受け入れることが難しくなっているのです。

一方ASD傾向の私は、物事への強烈なこだわりが「まじめ」「根気強さ」「勤勉性」というかたちで周囲に受け入れられてきた経験から、特性が「生きづらさ」だけではなく、それが自体が自らのアイデンティティに欠かせないものとなっています。

このようにそれぞれの特性に伴う体験の違いが、特性の受け入れ方の違いを生むと考えられます。

夫のように特性由来の失敗体験が多いと、特性を受け入れることが難しくなります。

 原因2「特性に気づく時期の違い」

特性に気づく時期の違いも、自己の特性の捉え方や受け入れ方を大きく左右します。

例えば私は、物心ついた頃から自己のASD特性を自覚して育ちました。

一方、夫が自己のADHD特性を知ったのはほんの数年前です。

発達障害の特性に子どもの頃から自覚的な人と、大人になって初めてそれに気づいた人とでは、特性の受け入れ方に決定的な違いが出ます。

もっといえば、前者の方が特性の受容がしやすいといえます。

※「大人の発達障害の受容の難しさ」については次回以降じっくり考察します。

 原因3「置かれている環境の違い」

同じ特性を持っている当事者同士でも、 置かれている環境の違いによって、自己の特性の捉え方や受け入れ方が大きく変化します。

家族や周囲の理解があるか、職場環境は快適か、仕事内容が特性と合致しているかなど、自己の発達特性に受容的な環境要因がそろっている人ほど、特性の受容しやすくなるといえるでしょう。

 原因4「その他」

上記の3つ以外にも、本人の性格思考のパターン生育環境自己肯定感両親との関係(愛着形成)などによって、同じ発達障害の特性を持っていても特性の受け入れ方に差が出てきます。

 

おわりに

以上、「当事者同士で『特性の受け入れ方』が違うのはなぜか」を考察しました。

自分は特性に対してポジティブか、ネガティブか、その感情はどこからくるのか、どうすれば特性を受容することができるのか・・・発達障害の受容の過程で、少しでも参考していただければ幸いです。

 

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