グレーゾーンなわたしたち

【ADHD夫を支える妻】はっさくのブログ。発達障害、HSP、メンタルトレーニング、教育に関するあれこれを発信中!

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《続》発達障害とトラウマ~ADHD夫とお金のトラウマ【青年期編】

こんばんは☆【ADHD夫を支える妻】はっさくです。
 
前回、『発達障害とトラウマ』というテーマでこんな記事をかきました。
ADHDの夫の金銭トラブルの背景には、発達障害だけでなく、お金に対する深いトラウマが存在していること、そしてその根本には愛着形成に関わる問題が潜んでいることがわかりました。
 
発達障害、愛着障害、そしてトラウマ。
これらは相互に関連し合っています。
 
今日は、夫のお金に対するトラウマを強化した【青年期】の象徴的な出来事と、夫の今をお話します。

トラウマ【青年期】「突然口座が空っぽに?!」

社会人1年目のある日、夫の口座が突然空っぽになりました。お金を下ろそうとしたら、貯金がごっそりなくなっていたのです。
 
私もたまたまその衝撃的な場面に遭遇しましたが、身に覚えもなく口座が空っぽになるなんて……理解ができませんでした。
 
当時の私は、彼が無意識にそれらを使い果たしてしまったのか、あるいは詐欺に遭ってしまったのか、そのどちらかを疑いました。
 
私はアタフタする彼に対して「あなたの管理がなっていないからでは?」などと、ひどいことを言ってしまいました。
 
後から知ったのですが、原因はなんと義母でした。
 
義母は彼の口座の暗証番号を知っていました。というのも、その口座は幼い頃に義母が彼名義に作成したもので、彼は義母が設定した暗証番号を変更せず使用していたのです。
 
義母は「以前彼に貸したお金の返却が遅れているから」という理由で、彼の口座から無断でお金を抜き取ったそうです。
 
「あんたはだらしない」
 
社会人1年目の不安定な時期に不意に行われた義母の仕打ち。彼にとっては幼少期のトラウマを強化されるような出来事だったと思います。
 

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坂道を転がり落ちる

その後、借金をはじめ彼の抱える金銭的問題が次々と明らかになりました。それはもう坂道を転がるようで…辛くて見ていられませんでした。
 
夫のはじめの借金は学生時代に遡りますが、それは長引いた就活資金をまかなうためでした。思えば学生時代の彼はいつも経済的に困窮しており、アルバイト漬けでした。就活資金で悩んでいたときも誰にも相談できず(私も知りませんでした)、問題を1人で抱え込みパニック状態だったそうです。
 
義母はなぜ彼のSOSに気づいてあげられなかったのか。なぜ無断で口座からお金を抜き取るようなことをしたのか。
 
親子関係の危うさと、お金に扮した愛着形成のトラウマと、生まれ持ったADHD特性とが複雑に絡み合って…「妻である私には到底受け止めきれない」と感じました。
 
 

義母を憎み、私自身を憎む

私は幾度となく義母を憎みました。
 
義母は夫のADHDを知っていますが、幼少期から今まで続いている彼の不安や孤独、苦しみの存在は知りませんし、知ろうともしません。
 
彼の全てを受け止めるべきは、私ではなく義母だったのではないか。彼女には息子を「だらしない」と否定する資格はなく、親としてその全てを愛し受け止める責任があったのではないか。
 
同時に、何気ない一言で夫を傷つけ続けた私自身も憎みました。
 
「あなたはだらしない」
「あなたは信用できない」
「あなたにお金の管理は任せられない」
 
私も知らず知らずのうちに夫のトラウマを強化してしまいました。私のしてきたことは、義母と同じだったと気がつきました。
 
 

ADHD、愛着障害、そしてトラウマと生きる

夫は現在、自身のADHDの特性と共に愛着形成の問題に気づき、お金のトラウマをつくった背景に必死で向き合おうとしています。
 
課題が大きすぎてなかなか解決することができませんが、それでも夫は変わりました。一番の違いは、過去の辛い出来事を私に話してくれるようになったことです。
 
過去は変えられないけれど、その過去を彼なりに意味づけし、消化し、未来へ繋げてほしい。彼ならできると信じています。
 
私はそんな彼のそばにいたいし、彼を支えたいのです。
 
おしまい。
 

 ※お金の管理が苦手なADHDの夫について詳しく知りたい方は以下もどうぞ↓↓

gray-zone-family.hatenablog.com

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