グレーゾーンなわたしたち

【ADHD夫を支える妻】はっさくのブログ。発達障害、HSP、メンタルトレーニング、教育に関するあれこれを発信中!

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「手ぶら」でしかみることのできない景色〜ちょっとASDでHSPの私

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こんばんは!はっさくです。

お盆休み、ついに終わってしまいましたね。

今年は、我が家の子鉄くんと鉄道三昧の日々でした。°(° ˆᴗˆ °)°。

さて、少し前にこんな記事を書きました。 

gray-zone-family.hatenablog.com

不安性の私は、いつも大きなカバンを背負って生きているけど、夫は違います。

夫はADHDだけど、すごく自由奔放な人。

「ハプニングがないと退屈すぎて死ぬ」

そんなことをサラッと言えてしまう夫に、ずっと憧れのようなものを抱いていました。

私も夫のように、たまにはカバンをうーんと軽くして、着の身着のまま生きてみたいな。

そんなことを思っていたら、一瞬だけ、それが現実のものになりました。

近くのスーパーへ行くだけのつもりが

お盆のある日の夕方、私たちは近くのスーパーへ買い物に行くだけのつもりでした。

夫が財布をポケットに入れて、私は軽く日焼け止めを塗っただけで、何も持たず手ぶらで家を出ました。

そしてそのまま、なぜかスーパーを通り過ぎ、成り行きに任せてひたすら自転車を飛ばすことになったのです。 

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ハプニングは突然に

ハプニングはいつも突然やってきます。

この日は自転車置き場に着くなり、イヤイヤ期の息子が激しい癇癪を起こして泣き始めました。

理由がわからず、あの手この手で息子をなだめてみるも、癇癪は激しくなるばかり。

途方に暮れかけたとき、夫がいきなりこう言い出したのです。

「そうだ!今から皆でモノレール見に行こうか!」

電車が大好きな息子は、一瞬で目を輝かせました。

夫は私の返事を待たず、息子を乗せて自転車を走らせてしまいました。

 

プチパニックに陥る私

慌てて夫を自転車で追いかけながら、私の頭は不安とイライラでいっぱいになりました。

私の返事も聞かずになんで勝手に決めちゃうの?私がこういう突発的な動きが苦手だって知っているくせに…

遠出をするなら日焼け止めはもっと念入りに塗るし、カバンも、お茶も、ケータイも、時計もないと…

第一買い物はどうするの?もうすぐ夜になるし、夕飯の準備も何もしていないよ。

夫は知らない坂道をスイスイ登っていきます。これ以上夫に置いていかれないように、必死に彼を追いかけました。

そのときいきなり、ワッと視界が開けたのです。

 

そこで見た景色は

何の変哲もない、見る人によっては感動も何もない、ただの街。

広い空。夕焼け雲。小さな屋根。遠くまで続く長い長い線路。

街と街を縫うように走るモノレールが、逆光でキラキラ光って見えました。

息子は圧倒されたように線路を見上げていました。

私の不安やイライラはいつの間にか消え、気分はひたすら高揚していました。 

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「ハプニングは楽しんだもん勝ち」

夫の言っていたことは、つまりはこういうことだったんだ。

この人と一緒なら、私はもっと知らない世界を見ることができると思いました。

おしまい(*´`)